DECIDE vs. DECIDE ON | 赤い錠剤と青い錠剤、どちらかを飲まなければならない時の英語表現

目の前に二つの選択肢がある。
赤い錠剤。
青い錠剤。
あるいは、赤のコードと青のコード。
どちらかを選べば、世界は不可逆に変わる。
そしてあなたは言う。
We decided on the blue one.
なぜ decided on なのか。
なぜ We decided the blue one ではないのか。
この違いは、「決める」という動詞の内部構造の違いである。
decide + 名詞は「結果を確定させる」
まず、decide + 名詞が自然になる場面を見てみる。
- That decided the game.
- The judge decided the case.
- This incident decided his destiny.
ここで起きているのは「選択」ではない。
未確定だった結果が確定する瞬間である。
構造はこうだ。
未確定の状態 → 何かが起きる → 結果がロックされる
decide + 名詞は、
結果・勝敗・判決・運命のような抽象的な帰結を対象にする。
つまりこれは「決着をつける」動詞である。
decide on は「選択肢の中から選ぶ」
では、赤と青の錠剤の場面に戻る。
ここで問題になっているのは「結果」ではない。
どちらを選ぶかである。
We decided on the blue one.
これは、
- 候補を比較し
- 少し迷い
- 最終的にそれに決める
というプロセスを含んでいる。
decide on は
- choose
- select
の仲間である。
ただしニュアンスは少し違う。
- choose → 一般的に選ぶ
- select → やや慎重・フォーマルに選ぶ
- decide on → 熟考の末に最終決定する
decide on は、
choose や select よりも「決断」の重みを帯びる。
単に選ぶのではない。
選択を確定させるのである。
なぜ “We decided the blue one” は崩れるのか
blue one は結果ではない。
勝敗でも、判決でも、運命でもない。
単なる選択肢である。
decide + 名詞が求めるのは
未確定の抽象的な帰結である。
blue one はその条件を満たさない。
だから不自然なのである。
「決める」は一つではない
英語は「決める」を分解する。
decide + 名詞
結果を確定させる
decide on + 名詞
選択肢から選び、最終決定する
赤か青かを選ぶとき、
あなたは結果を確定させているのではない。
選択を実行している。
そしてそのときに使われるのが
decide on なのである。